不動産の贈与

不動産を無償で譲渡する際には、「贈与」による所有権移転登記が必要です。ただし、1年間のうちに110万円を超える贈与を行った場合には、原則として贈与税を支払う必要があります。贈与税の税率は非常に高くなっており、高額な不動産を安易に贈与してしまうと、後で大変な請求が来ることも考えられますので、注意が必要です。なお、大幅な贈与税の減免が受けられるものとして、おおまかには次のようなケースがあります。

1.夫婦間での贈与
婚姻期間が20年以上の夫婦の場合、居住用不動産の贈与に際しては、贈与する価額が2,000万円まで贈与税がかかりません。

2.親から子への贈与(相続時精算課税制度)
65歳以上の親から20歳以上の子への贈与の場合には、贈与する価額が2,500万円までは贈与税がかかりません。ただし、このとき贈与した不動産は、贈与した親が死亡し、相続税を計算する際には、相続財産に加算されることになります。

上記1、2とも、税務署への申告が必要であるほか、贈与する不動産の価額の算定(土地については路線価により算出します)など、別途税理士等の専門家の関与が必要となるケースもございます。手続きに関する詳しい内容については、お気軽にお問い合わせください。

■贈与の登記に必要な書類■
・贈与者(あげる側)の権利書(もしくは登記識別情報)、印鑑証明書
・受贈者(もらう側)の住民票
・不動産の評価証明書
・本人確認書類(運転免許証・パスポート・健康保険証など)

※上記はケースにより異なる場合があります。初めてご相談にお越しの際には、上記書類のうちお手元にあるものの他、不動産の表示が分かるもの(権利書、登記簿謄本、固定資産税の通知書など)及び認印をお持ちください。